土星神からの挑戦 フリーミール解放劇 その4

翌日、
別の村でフリーミール第二弾。
前日の予期せぬ
殺生事件と大雨暴風雨のダブルパンチで
ヘトヘトになるフリーミール隊は
5300名分の食事配布が終了する
3日間は気が抜けない。
画像

材料を運び込む。
料理人たちが一斉に調理に取り掛かる。
意識を集中させ、ランチに間に合わせる。
できた。
小分けの容器にわける。
あとは配るだけ。

と、その瞬間。
辺りは絶叫とともに、
大衆たちが蜘蛛の子を散らすように
マーケットからあふれ出てきた。

   ナニゴトか?
逃げ惑う人に聞く。
「刃物を振り回す男が出没し、人を刺した!!」

またもや・・・殺人とは。
前日同様、警察の指導の下、
今度は作ったばかりの料理ごと
移動せざるを得ないハメになる。
フリーミール隊は
大変な作業と移動手段の確保にオオワラワ。
しかして
その殺生沙汰は前日に続くものだった。
殺された政治家の弟が怒り奮闘し、
殺した相手にリベンジを申し出た。
とはいえ、
当人は刑務所の中。
手出しはできない。
その高ぶった怒りの矛先が
殺人犯の兄弟に向けられることに。
「おまえの兄弟を殺してやる!!!!」

その叫びを聞きつけた兄弟が
避難するため自身の村から
別の地域に逃げ及んだ。
その、逃げ込んだ地域のマーケットに
身を隠していたところを発見され、
ついに殺害された、というシナリオ。
その兄弟が隠れたマーケットの横で
料理に勤しんでいたのが、
うちのフリーミール隊だった。
いったいなにが作用したら
連続殺人事件現場に居合わせることになるのか。

しかも
意図せぬ場で2日連続。
 悪業の解放以外、ナニモノでもない。

依頼者の提供するフリーミールは
施す側の「厄」も乗っている。
少人数では顕現化しないものでも
5,000人規模となると、塵も積もれば山となる。

解放される場面は、その解放に
もっともふさわしいシチュエーションで起こることになる。
それが悪徳政治家の強欲劇の終焉に
絡んで展開されるという結末となった。
この顕現化された引き金が
少なからず、日本人の持つ邪念であることは間違いない。
   貪欲、権力欲、嫌悪、排斥心、見下し
こうした悪心が拡大鏡となり
解放されたのかもしれない。
ホンの小さな邪念が、
大きなマイナス波動として広がる。
その歪んだ波動を
宇宙は元に戻す働きがある。
戻される分だけピュアになる。
が、そのときの痛みは各自受けなければならない。
そのクッション役のひとつが
フリーミールという手段でもある。
これはナニも
日本人の厄をインド人に押し付けるわけではない。
すべてはフラクタル・相似象
合わせ鏡の法則である。
そこにスイッチが入るという現象。

どの程度のカルマの解放かで
どのレベルの対象者に受け取らせるか
そして
対象者がその受け取りにより善行となるよう
  天の時、地の利、人の和(縁)
が瞬時に整えられるようになっている。
なにはともあれ、今回の解放劇を垣間見て
日本人として
差し迫った危機感と緊急性を感じた。
2日間の大物捕り物帳を終え、
3日目には、ようやく学童へのフリーミールが行なわれた。
ここでは穏やかに、コトが進んだ。
どうやら
今回のフリーミールを受ける側の順番を
天がうまく計らってくれたようである。
大雨で休校という保護作用によって
子どもたちはプロテクトされたようだ。

すべては完璧なシナリオである。
日本人のカルマ解放劇に付き合ってくれた
今は亡き政治家お2人のご冥福をお祈りいたします。

土星神からの挑戦 フリーミール解放劇 その3

メールで、
殺人事件に巻き込まれた内容が届く。
もともと詩的センス抜群の隊長は、
文章に比喩をよく使う。
フリーミールとは かけ離れた単語を目の前に、
まず読んだ目を疑い、辞書を引く。
そして
単語の意味を、深く掘り下げてみた。
急遽、
5,000人規模のフリーミールになったから
「殺人的 忙しさ」という意味か?
毎日クラスがあるから
答えを出せないまま、でかける。
フリーミール 二日目。
夜、隊長の報告を受けようと連絡したが、
電話がつながらない。
すると早朝、メールが入る。
並べられた文字を見る。
   殺人、凶悪、兄弟、復讐、刑務所

意味不明。
きのうと同じ内容か?
ストーリーが見えないので
口頭で確認することに。
夜中の1時に帰宅したという隊長。
だから電話にも出られなかったのか。
朝、まだ疲れが残っているも
前日から起こっている事件を
コト細かく説明してくれた。
「相反する政党の政治家がいがみ合っていて、
とうとう、そのひとりが相手方を殺害したのさ」

   なぜ、いがみ合っていたの? 原因は?
「高騰する土地転がしで儲けようと
お互いヤッキになっていて、相手が邪魔だったようだ」

   金と権力欲ね
「ついに相手を殺害し、目的達成したのも束の間
チェンナイへ逃走した犯人は逮捕され、刑務所に入れられた」

   で、刺された相手は?
「即死」
   とうとうフリーミール現場で死者、か・・・
今までも殺生沙汰はあったが、
ナンとか命は取り留めたものだった。
  ※料理長 刺される →●


「さらに翌日まで続いた土星神の試練は、
   もう言葉にならなかったよ」

その後の展開を聞きながら、私自身も言葉を失った。
もう、神の御業(みわざ)としか思えなかった。
  
        つづく・・・

土星神からの挑戦 フリーミール解放劇 その2

発端は
土星フリーミールを執り行う一週間前に届いた
フリーミール隊長マニからの提案。
「今年の土星移動は、とてもとても重要な起点です。
その恩恵を日本の皆様に是非、受けていただきたく
1700名の学校をフリーミール場として予約しました。
しかしながら、
きょう現在で、500名分の申し込みしか
受け取っていませんので
ひとまず、800名の学校も押えました。
いずれにせよ
どちらの学校にするか、一両日中にお知らせください」
この知らせを
日本の事務局長からインドで受け取ったのが
ちょうどデリーの占星術クラスに向かう、30分前。
ネット環境が不安定ゆえ、即答しなければ
いつネットがつながらなくなるかわからない。
迷っているヒマはない。
即レス。
   1700人でお願いします。
すぐさま、今年の土星移動が
いかに重要かの文章を作り
インターネットの機嫌を気にしながら
送信し終えた。
その後、日本の多くの協力者たちの応援のお陰で
あっという間に
「5300名」ものフリーミールを施す流れになった。
想像をはるかに超える人数に驚いているヒマもなく、
隊長は2日間に渡って執り行う手はずを組んだ。
しかしてその当日。
大変な大雨に見舞われた。
さらに、政府から出された
大雨暴風注意報に従い、学校が休校になってしまった。
予定されていた学校でのフリーミールが
たとえ中止となっても
土星移動は待ってくれない。
代替え場をすぐ思案し、
ある村へ移動して決行することに。
やおら用意した材料を広げていると
警察が血相変えてやってきた。
「おい、
 こんなところで料理なんてしている場合じゃない!
 たった今、殺人事件があった!

 なにが起こるかわからんから、
 早くここから退散しなさい!!」
   !!!!!!!!!!!!!!!!
聞くと、
政治家同士の争い。
ひとりの政治家がもうひとりの政治家を
鋭い刃物でひと刺し。
そんな状況でも
フリーミール隊は立ち止まっていられない。
騒然となる辺りをすり抜け
道行く人びとや、村々を転々としながら
食事を配布し続けた。
ランチのはずの食事を配り終わったのが
夜の10時をまわっていた。
雨は一向に止んでくれない。
まさに
大変な作業をこなした一日だった。
ホッとひと息つく暇もなく
翌日は早朝からの仕込みがある。
どうか明日は無事、決行できますように!
祈るばかりである。
        つづく・・・

土星神からの挑戦 フリーミール解放劇 その1


Saturn conducts examinations.
土星神、試練を企てる
この表題で、長々としたメールが
インドのフリーミール隊長から届いた。
ときは11月3日。
土星が「てんびん座」から「さそり座」に移動する日。
文の端々で
 assasination 暗殺
 brutal murder 凶悪殺人 
 politician 政治家

が連発され、解読に苦しむ。
フリーミールは「厄落とし」の意味もあるので
現場での多少のハプニングはわかる。
にしても
「凶悪殺人」「暗殺」など、
あまりにもかけ離れた世界を聞かされても
それがどのように
展開されたのか、膝を突き合わせて聞かなくては
とうてい理解できない。
帰国の途に就くとき、フリーミール隊長に
500kmかけてバンガロール空港まで来てもらった。
  なにが起こったのか詳しく説明ください。
「OK、とにかく大変だったよ・・・」
こう切り出す隊長の話を、神妙に聞くことに。
        つづく・・・