テロと犯罪と貧困と 2

急遽手配したバンガロール行きの電車だったので、1等クラス
が確保できず、インド人だらけの寝台車に滑り込むことになった。
数年前、初めてインドの寝台車を利用したときは、1等車両の
ハイクラスだったが、夜はうなされ安眠どころではなかった。
そのとき、もう二度と寝台車には乗るまいと決めたのが、
まるで嘘のようである。
今ではすっかり慣れたもの。すぐに熟睡してしまうほど、
来るたびにインド人化していく自分が、ときどき怖くもなる。
2等車は初めてだったが、仕事が一段落した疲れから、
泥のように眠りに就いた。
すると、いきなり女性に席を換わってくれと、揺り起こされたのだ!
寝台車はすべて指定席になっている。
それなのに、換わってほしいってか・・・
夜中なのにいきなり起こされた。
寝起きで状況がよく理解できない。
婦人は英語が話せないので、身振りだけで理解せねばなならい。
これだけでも混乱極まりない。
なのになぜ、正規の席にいるのに起こされ、
理由もわからず換わらないとならないのか? 
“ナンでもあり” のインドと言えど、許容範囲を超えていた。
「ここはわたしの席です! もう寝てるんですよ」
今回は、いつになく切れモードになりやすい。
すべてを土星/火星のせいにしたくはないが、怒りを誘発する
場面が頻繁に起こる。都度、それを抑えるのに疲れた。
すると突如、優しそうなお兄ちゃんが出てきて、
英語でわたしを説得しはじめた。
2等クラスの寝台車は3段ベッドになっている。
3段目に上がるのには、ジャングルジムに登るかのように、
直角の梯子が設置されている。
それをサリーを着たきれいな女性が、よじ登っていく姿は
ちょっとした見物である。
助っ人で登場したお兄ちゃん曰く、この婦人の席は3段目だと。
年をとっていて登れないから、1段目のわたしと換わってほしいと。
寝起きで頭がよくまわらず、冷静に判断できない。
目の前でジッとわたしを待っている婦人がいる。
そんなことされちゃあ、動かざるを得ないじゃない。
身支度を整え、渋々席を換わることにした。
今になってみれば、そのお兄ちゃんの席はどこだったのか。
なにも異国人をたたき起こしてまで説得せず、自分の席を交換するか、
譲り合いに慣れているインド人を探して声をかけてもよさそうなもの。
電車内の『助け合い』ルールに慣れていないわたしは、
文句のひとつもいいたくなった。
こんな経験、1等車ではありえない。
路上生活のストリート・チルドレンは、食べ物をもらうと
その場を伴にしている仲間と分け合うのだと聞く。
この助け合い精神が、日々の綱渡り的生き方を支えている。
また電車は、長距離をより安価に移動する庶民には
欠かせない交通手段でもある。
以前、長距離電車の席を前日に確保しようとしたら、
150人のキャンセル待ちだと告げられたこともある。
他の移動手段を選択できない貧しい人たちは、
ひたすら席が空くのを待つのであろうか。
こんなインド事情を理解していないと、理不尽極まりない
行為に血管の中が沸騰するでけだと。
まして星の作用が加わろうものなら、ハプニングばかりが
起こるので、早くこの国を退散したい気分になる。
こうして数年かけてインド事情を体験しながら、ひとつ
ひとつ背景を理解していくしかない。
この多様層を受け入れていくには、気長に待つしか
手段はなさそうである。

テロと犯罪と貧困と

「今、バンガロールだと思いますが、無事ですか?」
7月25日、北インドのガイドから、安否の確認があった。
そのまさに2時間前、わたしがいるバンガロールで、
8ヶ所に及ぶ爆弾テロがあったらしい。
なるほど外ではサイレンが鳴り、警察が出動していた
わけである。別のホテルにいた友人が買い物に出ようと、
通りのリキシャに声をかけたら、皆、乗車拒否だと。
ナンなのこれ? とホテルに戻って聞いてみたところ、
そのときテロ発生を知らされたと。
あたりのショッピングモールは厳戒体勢に入り、
店はみな、閉鎖されていた。
翌々日にはアハムダバード(東インドのグジャラート州)
で10ヶ所の爆弾テロが勃発し、46人の死者を出している。
   ミゴトにやってくれましたね、土星/火星くんたち・・・
日本では少し前に岩手で地震があったと聞くが、
インドでは爆弾だと。
日本の地震発生と同じくらい、インドでのテロは頻繁だ。
いつものことだと思いたいところだが、それはムスリムが
多い北インドでの話。
南インドはハイデラバード以外、ムスリムに侵略されていない。
だからテロは珍しく、その点では地元人も少々パニック
だったようである。
このバンガロール行きは、数日前に急遽決まった日程だ。
友人の情報から、ここで開催されるセミナーに参加する
ため、あらゆる交通手段を駆使してたどり着いたと。
この変更により、乗った電車とバスの総合時間は36時間。
いつもは時間効率を考え、飛行機とタクシーで動くのだが、
突然の長距離移動に、空路は対応しきれなかった。
もちろん正規チケットを購入すればいいのだが、
金銭的にその分、寄付しようと思うことから
つい行動をストップさせてしまう。
そのかわり思いがけない電車とバスのおかげで、
インドの深い部分が見えてきた。
電車のチケット売り場にイラスト入りで
こんな張り紙があった。
車両内でビスケット等を売りにくる人には気をつけなさい。
睡眠薬が混ぜられ、寝ているスキに身ぐるみ剥がされますよ。

これが国営であるインド鉄道の実態だ。こんな注意事項を
書くぐらいなら、なぜ鉄道関係者以外の車内販売禁止
としないのだろうか?と、ガイドに問うた。
「それは・・・貧困だからさ」
・・・ 返す言葉もない。
多くのテロ行為も、貧困国の身寄りのない若者が表舞台に立っている
と聞く。彼らのような弱者が救われない体勢のなか、政府や発展国に
どうにもならない感情を向けるのは、難しくないことだろうと。
今回のバンガロールテロの原因や首謀者は、未だにはっきりしないらしい。
今、熱く発展しているインドのエリート層を生み出すバンガロールにある
IIT大学は、テロの対象となっている。
つまりこの街は、インド国内最先端地域なのである。
今までこの街は避暑地として落ち着いていたそうだが、IT産業が発達した
ことで、完全にターゲットのひとつとなってしまったようである。
つづく・・・

偽善ってなに?

チャリティって 『偽善』?
ときどき「慈善って、偽善っぽくてできない」という人がいる。
慈善活動というと、「慈しみの善き行ない」である。
こんな字義をきくと、自分とはかけ離れていて、
ナンとも違和感がある。
では、“慈善” の反対が “偽善” なのかというと、どうも違う気がする。
いったい偽善=偽りの善って なんだろう?
やましい下心がある、とか、心からの行為ではない、ということか・・・
では、心からでなく、下心がある善き行為は、『善』 ではないのだと?
その定義からすると、『偽悪』 という言葉は聞かないが、あるとするならば
良心の呵責に苛まれながらの悪い行為、ということになるだろうか。
つまり、偽善も偽悪も、善悪の反対用語ではなく、
その“途上の行為”と言えなくもない。
偽善の延長線が慈善になり、偽悪の延長線は極悪になるのだと。
前者は大いに増幅すべきもので、後者は自粛すべきもの。
悪人は最初から悪い人だったわけではないとよく言われる。
小さな悪癖から次第に悪の道に染まっていくのだと。
では善人は最初から善き人ではなく、下心丸出しからはじまり
次第に善の道に染まっていく(?)のも不思議ではない。
なにを隠そう、わたしはその最たる見本である。
10年前、インド占星術の先生(インド人)から
「運命を変える、もっとも早道は “チャリティ活動”である」
と教えられたのがきっかけだ。今ではそんなこと
どうでもよく、『したいから する』に変わっていった。
それは、人として当たり前のことだから。
昨日、南インドにあるティル・マンガイマダムという寺院に行った。
そこで聞いた寺院の物語を聞いて、大いに感銘を受けた。
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ティル・マンガイマダム
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遠いむかし、ときは13世紀頃、インドにティル・マンガイアールワール
(Thirumangaialwuar)というキングがいた。
あるとき独身だった彼は、クムダワリ(Kumuthavalli)という女性に恋をし
結婚を申し込んだ。するとその女性からは、
「あなたがこれから毎日、ヴィシュヌ神の信奉者のうち貧しい1000人
にカード・ライスを無償で施すことができるなら、1000日後に結婚を
考えてあげてもいいわ」
注)カード・ライスとはインド人がよく食するヨーグルトごはんのこと。ヴィシュヌ神の好物。
と、期限付き条件を出された。
これを聞いて嬉しくなったキングは、それから毎日1000人の貧しい人々
にフリーミールを施すことにした。
すると、とうとう財産が尽きてしまった。
困ったキングは、国民に膨大な税金を課してまでも
お金を集めて施し続けたのであった。
しかし、法外な課税に怒った国民は、とうとうキングの
王位を奪い、彼を国から追い出してしまった。
国を追われた元キングは、数人の彼を慕っている
従者とともに森に住むことになった。
それから毎日、従者は木の上で通行人を確認して元キングに
伝える日々がはじまった。通行人の価値ある宝石・貴金属を
奪ってお金に換えて、フリーミールを施すために。
彼女との約束は「毎日施す」ことだった。日々安定した
収入があるわけでない彼は、キングだったときに自ら建立した
寺院、ティル・マンガイマダムに行ってはヴィシュヌ神に祈った。
「どうか、わたしにフリーミールが毎日施し続けられる、
安定した財をお与えください」

と。するとある日、ヴィシュヌ神とその妻 ラクシュミー女神は、
人間の新婚夫婦に姿を変え、きらびやかで高価な装飾品を
身につけ彼の前に現れた。
それを見た元キングは、カップルの装飾品を奪おうと立ちはだかった。
「なぜそれほどまでに執拗に奪おうとするのか?」 と、男性の姿に
変えたヴィシュヌ神に問われた。
元キングはその理由を一部始終、話すことにした。
事情を理解したカップルは、すべての装飾品を与えることを承諾した。
しかし、男性の足首にまとっていたアンクレット(足輪)だけが外せなかった。
男性扮するヴィシュヌ神は、「このアンクレットはあなたが外しなさい」
と指示した。
彼は「わかりました」 と、ひとつでも高価な品物を手に入れようと、
必死でヴィシュヌ神の足首のそれと闘った。しかし、どうしても
フックは外せなかった。
とうとう歯を使ってそのフックを外そうと、足元に顔を近づけた。
まさにその瞬間、彼の頭がヴィシュヌ神の足に触れ、そのまま
ニャーナ(知恵)が授かり、悟りの境地に至った。

※聖者の御足元に頭をつけて礼拝することが、聖なるものになる近道
それは彼の結婚の是非が決まる1000日直前の出来事だった。
精神的最上の喜びを得た彼には、もう、結婚という物質的喜びは
不要となり、そのまま聖者として森で暮らし始めたのだと。
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インドでは、権力や財が豊富な王様より、精神性が高い聖者や
僧侶のほうが、位()が高くなる。
彼は、王様(キング)という物質的最高峰にいるなかで 『結婚』 という
欲望を満足させるために始めた慈善活動だったが、それを超える
ニャーナ(悟り)という報酬に替わって、人生を変えたのである。
ヴィシュヌ神は彼の施しに下心があるからと、その行為を受け
入れなかったわけではない。まして、金銀財宝を盗みながらも
施し続けた彼の一途な行為に、救いの道を示したという話しである。
つまり、偽善だと言って目の前のできることをしないより、
下心大ありでも“何かできることをする” ほうが、その先に
道が開ける
ということだ。
偽善だろうが慈善だろうが、教育支援を受けた子どもたちの
未来が明るくなることに変わりはない。
そこにどんな違いがあるというのか?
“偽善” だと言って何もしない深い意識には、「なにもしない」ことを
正当化している下心があるのかもしれない。
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嵐の鎮め方

「どうしたら土星/火星の勢いをコントロールできるのかな~?」
約1ヶ月半続く、天空の獅子座に鎮座するコンビネーション。
この頭を悩ませる出来事が、次々と報告されてくる。
2年に1回廻ってくる“試練の時”である。
各人のホロスコープにより、影響されるテーマが異なる。
何ごともなく過ぎ去る人と、激震の人と 二極化されるのだ。
インドにいると、このような星の動きに敏感な人が多いので
日常会話として話題になる。
インド人の場合、こんな時期、真っ先にする対処法は
その惑星寺院へ行ってお参りすることである。
つい先日の土曜日、わたしも土曜=土星の寺院に参拝した。
すると、いつも混んでいる寺院が、さらにラッシュアワー状態
の大騒動となっていた。
慣れているとはいえ、さすがに思わずぶち切れ、スワミ(僧侶)
に不平をぶつけた。
ガイドになだめられ、何とか寺院に再度踏み入れた。
すると、わたしと一緒に押し合っていたインド人が見あたらない。
ガイドが、「土星が君を怒らせたな~ 」と笑っていた。
「いや、土星ではなく『インディアン・システム』がわたしを怒らせているのよ」
と、いかにインド的やり方にいつも振り回されるかを訴えた。
すると、わたしと一緒に押し合っていた大柄の男性は、インドで最も
有名なクリケット選手だとわかった。
インド人である彼ですら、あまりの混雑に怒って帰ってしまったという。
このように、有名人だろうとなんだろうとお構いなしに、土星の
悪影響を除去してくれるであろう儀式に熱狂するほど、インド人
にとっての星移動は、重要なイベントなのだと思い知らされた。
しかし、同じ星の影響下の日本人には、参拝する寺院などない。
認識できるだけまだありがたい。
だからこそ、なんとかならないものかと上記の質問をガイドにした。
以下が彼のアドバイスだ。
①火星が獅子座を過ぎ去るまで、ジッと耐えること。
②火曜日と土曜日のHora Timeである6:00~7:00(インド時間なので
 日本では9:30-10:30)に、5~10分間、神々に祈ること。
③土曜日の朝食前に、カラスに白ゴマ入りの食物を供養すること。

注)本来、土星の処方は黒ゴマなのだが、カラスはよくそのことを知って
  いて、黒ゴマが見えるとそれを摂らないので、白ゴマを混ぜて供養する。
  ゴマ=土星なので、効果は変わらない。

「え~ “カラスに供養”は、日本人 しないよ~ 」
と、わたしが反発すると、
「何言ってるの! 何十年も引きこもっていた人が、
鳩に供養して回復したでしょ、それと一緒だよ」
とガイドがこの処方の効果を力説していた。
そうだった。2年前に日本でこのような対処法をした人が、
引きこもりから解放され、半年で働くようになったのを思い出した。
何ごともやれるものはやってみようと思われる方は、
どうぞ試してみていただきたい。
是非とも、効果のほどを教えてほしいものである。
そして火星が移動するあと半月間、無事、乗り越えていただきたい。
ちょうどわたしは今、火星の寺院の参拝を終えたばかりである。
日本の皆さんにはお手柔らかにと祈りつつ・・・
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    注)パワフルなスーブラマニア(火星の神)を主宰神とした、
                     インド最大の火星の寺院 スワミマライ

外応  ーサインー

インドに着いた初日、いつものようにADFに泊まった。
これまたいつものように、空港には施設から車が来る
予定だったが、出発の前日、運転手の弟さんの
入院により、迎える人がいないとの連絡が入った。
翌日のフライトが早いので、空港から2時間もかかる
施設には行かず、近辺のホテルに泊まろうかとも考えた。
しかし、インド出発間際の超過密スケジュールでの連絡。
どうしようかなど、まったく考える暇もなかった。
自力でタクシーで行くか、ホテルにでも泊まる旨だけ伝えた。
機内で考えた結果、ギビング・ハンズのインド法人に
有力な情報を理事長から聞くために施設に行くことにした。
次の日は4時出発だったので、3時には起床した。
すると、理事長のジョーティさんが起きてきた。
「すみません、こんな早朝に起こしてしまって・・・」
と、恐縮した。
すると・・・
「いや、寝てないのよ。仕事がたくさんあってね。
誰かにやらせてもいいけど、結局チェックしたり
の二度手間があるから、自分でやっちゃうのよね。
だから右手は腱鞘炎になっちゃって・・・」
ん~ 耳が痛い。
まるで誰かと似ている。
この延長が今回のチャリティ弁護士と同じなのだろう。
人を援ける前に、自分が倒れていては話しにならんと。
この旅は、運転手の弟の入院という、突然のスケジュール
変更からはじまり、弁護士の入院、理事長の働きすぎという、
意味深なサインを送ってきている。
外側で起こる出来事は、すべて『外応』である。
つまり、自己の内側を映し出している鏡であるということ
このメッセージを真摯に受け止め、わたしも今回は、
ゆったりしたスケジュールを組むことにしよう。
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         女神の乗り物 『ライオン』 の替わりに
         寺院で飼われている、額に赤いクムクムを付けた猫。
         どの猫たちも好意的で、いつも参拝者を守ってくれている。

星の教え

インド初日、ショックなことが起こった。
数日前まで元気にメールのやり取りをしていた
チャリティのパートナー弁護士が、入院していた!
原因は心臓ブロック。
バイパスの手術をするのだと。
またしても 『心臓』 か・・・
なぜか、このような活動をする人たちに多い心臓病。
彼はまだ40代である。
2週間ほどで退院するようなので、ホッとしたが、
会って話しを聞かないとナンとも言えない。
彼の入院、電話の紛失、電波事情の悪さと、いつになく
予想外の出来事に、ちょっと面食らっている。
しかし、携帯電話も代替えがあり、彼の入院も一時的
だったりと、大事には至っていない。
早速、どんな因があるのか確かめるべく、わたしが携帯を
失くしたであろう場所と時間でホロスコープを作成してみた。
    す・る・と・・・
『失う・出費・入院』のハウスである第12室に、ダブル破壊の
土星と火星がトランジット(惑星移動)しているではないか。
さらに両惑星とも“悲惨”を表すドゥシュタナ・ハウスの支配星
という、踏んだり蹴ったりの配置図である。
しかも“連絡”を表す第3室には、『心』を表す月がパワーを
失い減衰している上、“攻撃”の火星が鋭くアタックしている。
これでは会話ツールである電話の故障や紛失による、
心の動揺は避けられまい。
しかも、ダシャー(時間軸)まで土星/火星期である。
よかった、必死に探さなくて・・・
これじゃあ ムリだわ!
空港から20~30分のところで紛失に気がついたので
ドライバーが空港まで戻ろうかと提案してくれた。
しかし、失くなり方が尋常ではなかったので、
直感的に “無い” なと判断した。
その場を探すのも3分であきらめ、即、北にいるガイドに回線を
ストップさせて、新しい携帯を手配してもらうことにした。
もし、この同じ場所・時間で生まれたホロスコープを持つ
赤ちゃんがいたとしたら、大変な人生を歩むことに
なるかもしれないと、架空の人物に哀れみさえ感じた。
しかし、救われるのが、幸運を意味する第4室から、保護を表す
『木星』が、この第12室にアスペクト(影響)しているため、
神の守護があることだった。
星は、そのイベントがどんな状態で起こり、どうすればいいのか
教えてくれるので大変ありがたい。
では、この火星はいつから土星とコンジャンクション(同室)
し出したのか。
6月21日。
まさにインド・ナイトの直後からだ。
上記の「何室は~ 」というのはわたしの紛失時間で見ている
ので、皆さんには当てはまらないが、土星・火星の同室や
月の減衰などは全地球規模で起こっている影響である。
それがどのテーマに影響するかは、各人のホロスコープで異なる。
少なくとも『マンデーン』という社会占星学で世の中の動きを
読みとるとき、この土星・火星のコンジャンクションは
戦争・争い・破壊・地震などをみるとき使われる。
そしてこの土星・火星がドンピシャ度数まで一致していた
破壊ピークの今月11日前後は、要注意だったと。
すでにピークは過ぎているとはいえ、まだこの象意は働いている。
8月からこの星座に吉星の金星が移動するので、木星の保護に
さらなる吉意が加わることにはなる。
これで、やっと一息できそうだが、今月いっぱいはおとなしく
しておいたほうが無難であろう。
今後は、なにか突発的出来事があったとしても、慌てないことだ。
すべては星の指示どおりなのだと認識し、それは、木星の守護
によってなんらかの『気づき』を伝えるためであるのだと。
まるで木星の導きかのように、チャリティ弁護士の入院によって、
心臓病に効くアーユルヴェーダ特効薬を知ることができた。
そのアーユルヴェーダ医 曰く、
「あらゆる心臓病の手術をする予定の患者がこの薬を取り入れた後、
再検査により、なおも手術が必要だった場合は、今までの治療代を
全額返金いたします」

と言い切ってしまうほど、自信たっぷりである。
実際、このアーユルヴェーダ医の指示通り薬を摂って、西洋医学では
いっこうに治癒が見られなかった方が、劇的によくなっているそう。
まさにその方の息子さんからいただいた情報である。
この貴重な星の教えを見逃さないよう、うまく活用していこう
と、強く実感した。
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   シヴァ神のコントロール下にある土星神を司っている
   寺院「ヴァズヴール」 常にシヴァ神が指示しているので悪さをしないらしい。

なんだ このシンクロは!

15日の朝、北インドから南に移動中、インドで
使用している携帯電話が突然、行方不明になった。
南インドの空港に降り立ち、仕事の打ち合わせを
その携帯で済ませたまでは、覚えている。
その後、タクシーに乗り込み走らせている最中は、
日本携帯でひたすらメールのやり取りをしていた。
休憩でチャイを飲もうと、ドライバーとカフェに
寄ったところで気がついた。
「あれ? わたしの携帯電話がない!」
ドライバーと店の人たちが次々と行方不明の携帯番号に
コールしてくれたが、すでに電波がつながらない状態。
人生、携帯電話というものを持って以来、“失くす” なんてことはあり得ない。
それも神隠しにでもあったかのように、忽然と消えたのだ。
確か、タクシーに乗ったあともその携帯を使った。
相手の電波がつながらなかったので、あとから
掛けなおそうと、切った記憶がよみがえってきた。
それゆえカフェに降り立つまでに、どこかで失うはずがない。
しかし、タクシー内はどこを探しても無いものはない。
あとでわかったのだが、この電波がつながらなかった
相手(南インド人)も、まさにわたしと同じ日に携帯電話
を失くしていたのだ!
その後何度も日本携帯で、その彼に連絡をとってみた。
しかし、1日つながらないからおかしいとは思っていた。
携帯を失くした2日後、仕事仲間と落ち会ったとき
この彼の携帯紛失を知らされた。
そして、なんと仕事仲間のひとりも、携帯を2週間で
2回も失くしていたのである!
ナンなの! このシンクロは・・・
わたしだけであれば、朝、出発した時間や方位はどうだったのか
念入りに調べて原因を追究するのだが、南インドの住人にも
起こっている現象だ。
さらに、数日移動で受信できなかったPCメールを
開いてみたら、日本の友人からお知らせが。
        携帯電話が突然死しました
!!
もうこれは地球規模の現象だ。
となれば星の影響に違いない。
早速、現在のトランジット(現空の惑星配置)を解明して
みることにした。
なぜなら、唯一、生きている日本の携帯でさえ、この2日間、
まったくメール送受信が出来なくなっているのもおかしい。
ここ最近、これほどまで電波事情が悪いことは初めてである。
はっきり言って、仕事に支障をきたしている。
早々に星の指示に従うことにした。
つづく・・・

誕生日は何かいただく日?

明日からインド。
日本はここ数日、異常な暑さ。
まだ7月だというのに32度?
インドでの32度は涼しいと感じ、日本だと “異常” となる。
暑さ・寒さなどは、相対的なものだとつくづく感じる。
さて、今回の渡印では、自身の誕生日に、恵まれない子どもたち
への『寄付』を依頼されている方がおられる。
日本での誕生日は、嬉しい日。
たくさんのメッセージや品物をいただけるから。
インドでの誕生日は、他へ施しをする日でもある。
わたしが初めてインドの身寄りのない子どもの施設を
訪れたとき、子どもの3歳の誕生日祝いにと、施設の
子どもたちにフリーミール(食事)を施していた
夫妻に会った。
それを見て、以前リチャード・ギア出演のテレビCM
(アメリカンエキスプレス・カード)で、兄の結婚祝い
プレゼントにと、『放生 という、鳥を逃がしてあげる
妹のシーンが、放映されていたのを思い出した。
  ※ 放生は功徳となる
舞台は、おそらく仏教国 タイだったと思われる。ここでは
やはり “結婚祝い=他への還元” が自然に行われていた。
などと書いているうちに、6月20日のチャリティ・イベント 
『インド・ナイト』 報告をしないまま、日本を離れる
日になってしまった。
何かの機会に、またさせていただきます m( _ _ )m

恐るべし チャリティー 威力

「この前、○○ちゃんのコンサート行ったんだぁ~」
発熱でぼ~っとしながら、インド帰りに千葉の姪っ子の家に寄った。
彼女は仲のよい友人と横浜に大好きなアーティストのコンサートに
行ってきたのだと話しはじめた。
まったくその手の話しに興味がない上、発熱のなか インド・ナイトの
資料作りに没頭しているところだったので、ふんふん と聞き流していた。
すると、とても興味深い展開になり、パソコンから完全に離れ、
姪っ子の話しに意識が移った。
彼女はコンサートの帰り、横浜駅で友人と電車を待っていたら、
その友人がいきなりホームに立っていたインド人男性に声を
かけたのだという。
ビックリした姪は、ことの次第を近くまで行って眺めることにした。
そのインド人は日本語をきれいに話す人だったので、話の内容
が理解できたと。
友人はそのインド人と知り合いで、偶然にも2回バッタリ道端で
出くわしているほど縁深い関係だそう。ただしその縁は、あまり
喜ばしいものではなかったようだ。
初めて彼に会ったのが、インドである。友人がインドに行ったとき
その彼はガイドとして観光案内をしてくれたようだ。
しかしそのとき実は、彼に騙されたそうだ
そして何年か経て再度インドに渡ったとき、また同じインド人と
偶然会ったのである。前回の苦い経験があるので、彼に対しては
『日本人を騙す悪いインド人』というレッテルは拭いされなかった。
しかして3度目の再会は、なんと日本国内。あまりの偶然に
その友人も驚き、なぜ、日本にいるのか尋ねてみた。
すると、彼は現在日本に住み、ある日本のNPO法人で働いている
という。日本人の奥さんを持つ彼は、今まで日本人をある意味
“いい鴨” として商売していたのだが、見るみかねた奥さんが、
「これ以上、日本人を騙すなら離婚します!」と宣言したという。
そんなとき、まだ若い彼は今までの悪行が返ってきたかのように、
『余命 3ヶ月』の不治の病に罹ってしまった

妻からの離婚宣言と自身の死に直面し、心底反省した彼は、
死ぬ前に何か世の中の役に立つことをしようと思い立った。
日本語が話せる強みを生かし、日本とインドをつなぐ役割として、
インド人の恵まれない子どもたちのための学校を造るNPOを
日本人スポンサーと興したのである。
その後、真摯に奉仕活動をして気づいたら、不治の病がすっかり
完治していたという!

そして、いつも持ち歩いているそのNPOのパンフレットを友人と姪に
差し出した。姪が、おばさん(わたしのこと)もインドでNPO活動を
していると伝えたら、是非とも、おばさんにこのパンフレットを渡して
ください、と嬉しそうにしていたという。
ん~ いい話しだ。
チャリティ インド・ナイト 直前にこんな話しを聞くことになるのも
偶然ではない。是非ともこの話しはイベント中に皆に伝えなくては!
と、発熱など忘れてメモしたのだが、あまりにもイベントが盛況すぎて、
すっかりこの話しをするのを忘れてしまった。
今、思い出したようにこのブログに載せて、意識を共有した次第である。
もっともわたしたちの人生を変えるのは、『SAVA』 だとインドでは
言われている。 ※セヴァ=チャリティのこと。
SEVA is Self-Help.  他に施すことは、自分を助けること。
日本でよく言われている、『情けは人のためならず』 である。
今回の彼のケースは、もっともそれが顕著にあらわれた例
ではないかと思われる。