みんなで考えよう!世界を見る目が変わる12の真実
●1年働いたって12円
世界には学校へ行きたくても行けない子どもたちがたくさんいる。
インドでは4400万人もの子どもたちが、学校に行かず働きに出ている。
工場で1日12時間から14時間も働いて、1年間で給料はたった12円だよ。
ミスをすると逆さづりにされてり、傷口に火薬を塗られて火をつけられた子もいる。
ひどい話だよね。
国際労働機関(ILO)によると、
世界中ではたらいている子ども(5歳から17歳)は2億4600万人いる。
世界の子どもの6人に1人だ。そのうち1億7100万人は危険な仕事を、
160万人は売春や児童ポルノを、30万人が兵士をさせられている。
●雇い主を罰しても解決にはならない
ではどうしたらいいだろう?子どもたちを働かせる雇い主を罰すればいいだろうか?
アメリカの議会が、バングラディシュの洋服工場から製品を買わないように決めたことがある。
その工場はたくさんの子どもを働かせていた。圧力が功を奏し、
5万人の子どもたちが工場から解放された。
ところがその子どもたちは、その後、
もっと賃金が低くてひどい条件の仕事場に行ってしまったんだ。
働かないと生活ができないからだ。
働いている子どもたちは必ずしも仕事をやめたいわけではない。
問題は労働に見合うお金がきちんと払われないことだ。
子どもが働くことは悪いことではない。家の仕事を手伝ったり、芝を刈ったり、
新聞配達をするのは、自分で責任をもつことを学ぶいい機会になる。
でももしその労働が、勉強したり、遊んだり、友だちをつくったりすることを邪魔するようなら、
大人が手を差しのべてやるべきだろう。
「みんなで考えよう 世界を見る目が変わる50の事実」より
ジェシカ・ウィリアムズ 著 草思社